ご挨拶

第1回佐賀大学医学部リトリート開催にあたって

佐賀大学医学部長

野出 孝一

今年も、佐賀大学医学部の夏の恒例行事であるリトリートの季節がやってまいりました。

このリトリートは、日頃それぞれのフィールドで活躍している研究者・教員・学生が、唐津の美しい自然に囲まれた虹の松原ホテルに集い、互いの研究成果を持ち寄って対話と交流を深める貴重な機会です。

医学・医療に関する研究は日進月歩で進化しており、それに対応するためには、専門分野を越えた知識の交流や、若手からシニアまで幅広い層の意見交換がますます重要になっています。そうした中でこのリトリートは、世代・専門・立場を超えて、参加者が自由に語り合い、新たな視点や研究のヒントを得る「学びの交差点」となることを目指しています。

研究力を高める方法の一つに、Dialogue(対話)があります。
研究者は、ともすれば自身の専門に閉じこもりがちですが、他領域の研究に耳を傾け、分からない点を率直に尋ね合うことこそ、研究の幅を広げ、学部全体の研究の底上げにもつながるのではないでしょうか。
今回のリトリートでも、さまざまな分野の発表が予定されており、それぞれの内容が互いに刺激を与え合うことを期待しています。

また、今年も多くの学生が参加してくれることを大変うれしく思います。
学生の皆さんには、ぜひ発表だけにとどまらず、積極的に 質問をすること を心がけてください。質問を考えるプロセスは、聞いた内容を自分なりに解釈し、理解し、応用しようとする行為に他なりません。質問の質はそのまま、あなたの理解の深さや視野の広がりに直結します。遠慮は無用です。臆せずに、どんどん声をあげてください。

この場が、学生、若手研究者、そして中堅・シニアの研究者にとって、対話と学びの場となり、日常の研究では得られないような「気づき」や「つながり」が生まれる場になることを心より願っています。
佐賀大学医学部の知と熱意が集結し、未来へとつながる研究と人材育成の一助となる、実り多き2日間になることを期待しております。

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